答えはお客様に隠されている!アイデア出しマラソンで疲れないために
仮説をつくって、アイデアマラソンから脱出しよう
ダイレクトメールやその他マーケティング施策において、どんなキャッチコピーやメッセージを入れていますか?
どんな場合でも、最初の企画の際に、お客様の性別や年齢層などからターゲットを考え、商品の特徴を踏まえて、構成や文章を練り込んだのではないでしょうか。他社のコピーを勉強してトレンドの表現を取り入れてみたり、お客様の声やオファーの欄を入れてみたり…検討に検討を重ねて、ついにDMが形になったときには、なかなか感慨深いものです!
問題は、ここからです…!
ダイレクトメールなどの施策は一回こっきりで終わらないため、次の印刷・発送の前に、振り返りと改善をしなければなりません。「次はどうする?PDCA回そう!」と言われてはいませんでしょうか…?
ここから、クリエイティブを変える→ABテストする→また変える→ABテストする…と、アイデアを出し続けるマラソン状態が始まります。何度も何度も繰り返して、結果のいいほうを選び続けていくと、アイデアも尽き、ヘトヘトになっていきますよね。
この記事では、アイデアマラソンを避けて、もっと楽しくABテストに臨めるようなDM制作を目指してみます!
お客様を知ろう
そもそも、なぜマラソン状態になるのでしょうか。
頻繁にクリエイティブを変えること自体は、ごく普通のことです。アイデアを出し続けてヘトヘトになるのは、ひとえに"何がよかったのかわからない"から。お客様の情報に基づかないアイデアを出し続けて、暗中模索のままABテストで成果が積み上がってくると、何が勝因かわからないまま次の施策に取り組むことになり、プレッシャーと不安がどんどん大きくなってしまいます!
でも、DMって何がいいのかわからないものじゃない?
確かに、ABテストの結果を比較して、何がよかったか理由がはっきり分かることは少ないですよね。
大切なのは、情報をもとに仮説を立ててアイデアをつくる部分と、比較して初めて分かる部分を分けて考えることではないか…と、思います。比較して初めて分かる部分
例えばこの2つ。どちらがよりお客様の興味を惹くか、これだけだとわかりませんね。
このようなキャッチコピーや写真・イラストは、かなり瞬間的な感情に依る部分ですので、仮説を立てることは難しそうですね。こういった部分はABテストで比較することになります。
しかし、根本的なメッセージの意味合いが変わっていない以上は、ある程度の回数まで検証すると、ABテストの差は縮まってきそうです。実際に、何度もABテストを繰り返して差がどんどん小さくなっていったために、ネタ出しに日々悩まれているケースを伺います。
この土俵でアイデアを出し続けるのが、終わりなきアイデアマラソン状態と言えますね。
お客様理解から、仮説を立てる
反対に、根拠のあるクリエイティブをつくれることがあります。それは、「誰に」「何を伝えたいか」の部分です。上記のような内容だと、お客様の情報をもとにストーリーをつくられていることが多いです。
土の付いた野菜は、本物で、粗野で、体によさそうなイメージを与えます。もしお客様が商品を選んでいただいている理由が、自然そのままの野菜本来の甘みが好きで、ちゃんとした野菜を摂って健康的な生活を維持したいと思っていることが分かったなら、このようなストーリーがよさそうです。
また、試飲できるところや、自然を楽しめるようなロケーションでの販売が好調だということが分かったら、このクリエイティブのように、味や自然を前面に押し出すような方法がいいのではないか、という仮説も立ちそうですね。
あるいは、10年後も元気でいたい、お出かけを気軽にできるようでありたい、と、具体的な健康でいることのイメージがあり、それを目指す方がいらっしゃると分かった場合。ロールモデルとなるような方を前面に出して、経験価値を共感で伝えるパターンもありそうです。
お客様からの手書きのお手紙やコールセンターへのお電話で、ご自身の生活のことなどを語っていただけるようなケースでも、このような表現でペルソナを重視するのがいいのではないか、という仮説になるかもしれませんね。
お客様の情報は、すでにある!
では、一体どこからお客様の情報を得ればいいのでしょうか?
心配は御無用です。すでに貴社はその情報をお持ちです!
お客様から発信いただいた情報
☞ コールセンターでの受電履歴(なぜ商品を使ってる?何を目指してる?誰と使ってる?)
☞ 手書きのお手紙
☞ 始めた理由・辞める理由などのアンケート
お客様のアクションからわかる情報
☞ クロスセルのパターン(何を一緒に買ってる?)
☞ 流入経路や離脱タイミング(どんな施策で始まった方が、長く継続いただける?)
お客様との直接の交流からわかる情報
☞ インタビューや座談会の実施
いきなりインタビューから入らなくても、お客様の声がわかるような資料があれば、そこからヒントを得ることができます。
例えば感想から傾向を探ろうとしたのが、以下の記事です。
"お客様の声"をDMに活かそう!テキストマイニング、試してみました
情報から仮説を立ててみると
CASE1
3ヶ月で離脱する方の多くが、商品を余らせたというアンケート結果。でも1~2ヶ月経って復帰した方は少ない。
ただ余らせただけなら、例えば「定期プランはいつでもお休みできます」とすれば、戻ってきていただけるはず。でも復帰が少ないなら、習慣化ができなかったということも考えられます。習慣づくりのためのプログラムや、モチベーション維持のための利用者の体験談などが考えられそうですね。
また、急に台頭してきたライバル商品が「医師が認めた!1ヶ月で効果実感!」のような強い訴求を持っていた場合は、その強さに奪われたのかもしれません。
CASE2
2回買ってくださっている方のうち、よく見ると住所が異なる場合と同じ場合に二分されている。前者の方ほど、「喜んでもらった」「感謝された」という他人事の感想が多い傾向にある。
だんだん推理小説のようになってきましたね!これはもう、ギフト需要と考えていいですね。中元・歳暮・母の日・父の日・敬老の日…ギフト向けキャンペーンを強化することが考えられます。"そのような買い方をしていない方"向けにDMを送って成果をチェックすることもできそうです。
DMはダイレクトマーケティングですから、お客様理解が絶対に不可欠です!でもそれ以上に、楽しくアイデアを出せることも大切です。
人に話すと気づくこと、あります
ひとりで考えていると何も情報がないように思えて、人に話すと急に浮かんでくることって、ありませんか?
イムラ封筒では、営業しない無料相談カフェ、開催しています。アイデアマラソンから出てみたい方は、ぜひお越しください!
DM企画の悩みを気軽にリフレッシュ、営業しないDM相談所 イムカフェ(東京&ZOOM)