バイオバリヤー
「バイオバリヤー」はポリプロピレン不織布にトリフルラリンという成分を含んだペレットを固着させたシートです。トリフルラリンは植物の根茎の成長をコントロールする成分です。バイオバリヤーを地中に埋設すると極微量ずつ継続的にリリースされるよう設計されており土壌粒子と結合し根茎の侵入を阻止するバリヤー層を形成します。植物の根茎はバリヤー層に到達するとその方向を変えます。植物を枯殺する作用はなく根茎の伸長を抑制し、別の方向に向けさせる働きをします。非接触で長期間にわたり根の侵入を阻止します。
【主な用途】
歩道面の保護、地下埋設物の保護(上下水道管の保護)、隣接地への根の伸長保護 等
・植物の根の成長点にのみ作用し、根茎の伸長を止め、別の方向に変えさせます。 ・「バイオバリヤー」は樹木の生育に影響を及ぼさず、構築物のみを守ります。(根から吸収されないので、植物に対して安全です。) ・成分を継続的にゆっくりと放出するので多年にわたり効果が持続します。(日本の平均地温は約14~15℃であり30年~50年効果が持続します。) ・成分は水に溶けず、土壌中の移動も少ないので環境に安全です。 ・「バイオバリヤー」は水を通しますので根腐れの心配はありません。軽いため作業性がよく、折り曲げ、巻き付け、切断等施工が簡単にできます。 ・「バイオバリヤー」は破れても、穴が開いても薬剤のペレットの位置が維持されていれば、効力は変わりありません(つなぎ目もピッタリつなぐ必要はありません。埋設管を巻く場合、2~3cmの隙間があっても大丈夫です。) ・物理的接触によらず、永年に渡り根茎の侵入から保護する資材は「バイオバリヤー」だけです。(「バイオバリヤー」の約5cm手前で樹木の根は成長方向を変えます。)
開発経緯
バイオバリヤーは米国政府エネルギー調査局の要請によって、米国のシンクタンク、バッテレメモリアル研究所がイーライリリーエランコプロダクト社及びリーメイ社の協力で開発したものです。米国において1978年に核廃棄物(ウラニウム鉱山屑)、産業化学廃棄物の環境への拡散防止または最小にする為に、"ウラニウム選鉱屑防止法"が立法され、米国政府エネルギー局は、これらの廃棄物を地下に埋設し、物理的シーリング技術や隔壁を開発しました。隔壁は、粘土、アスファルト乳剤又は、ポリエチレン炭素繊維の多層からなり、雨水の浸透、または隔壁を酸化と紫外線から防止するために最上層を土壌で固め、さらにこの表層土壌の水、風による流亡及び浸透を抑制し、土壌水の蒸散を促進するために芝草・樹木が植栽されました。この物理的隔壁は植栽樹木、草木の根茎によって、裂け目ができ、有害廃棄物が気化したり水の浸透により移行し、さらには隔壁を突き破った植栽根茎による吸収と地上部での拡散が認められました。このことから、米国政府は隔壁を植栽根茎から100年以上、保護する技術の開発をバッテレ社に依頼。バッテレ社は土中において植栽樹木、草木に影響を与えることなく植栽根茎の侵入を防止する資材の開発に成功し、バイオバリヤーと命名しました。
-
垂直施工方法
横方向に侵入する根茎を制御します。
植栽木とバリヤーの間は根茎が生育できるような間隔をあけます。
また根の先端と(切り口)とバリヤーの間は10cm以上あけます。
竹類は生育が早いので50cm以上あけてください。(トリフルラリンが土壌と結合しバリヤー層を形成するのに1~2ヶ月かかる為) -
水平敷設法
垂直に侵入する根茎を制御します。
-
包囲敷設方法
四方から侵入する根茎を制御します。
根の先端と(切り口)とバリヤーの間隔は垂直施工方法に準じます。
施工手順
-
①採掘
-
②断根(必要に応じて)
-
③施工
-
④埋め戻し
完成
人工(歩掛):3.5人/100m²(但し③の施工のみ)
①②④施工は、現場状況により異なります。
品番サイズ
品番 | 幅(cm) | 長さ(m) | 直径(cm) | 重量(kg) |
---|---|---|---|---|
EOO-05 | 50 | 30 | 直径約28cm | 8 |
EOO-10 | 100 | 30 | 直径約28cm | 16 |